どこにでもある石を生まれ変わらせる方法

スピリチュアル

道ばたの自然石が生まれ変わる

パワーストーンといえば、貴石や宝石といったものが一般的に使われますが、そのあたりに転がっているような石を生まれ変わらせるような手法が古来から存在していました。

それは「一字一石経」。これは仏教経典を石に書き込むというもので、経典の文字一文字をひとつの石に書き、その無数の石を仏教経典として塚などに収めるというもの。霊験あらたかなお経が石に刻まれているわけですから、たんに経典として扱われるだけでなく、御利益も期待されていたようです。

以前に、大河ドラマの主役ともなったことのある歴史上の人物「平清盛」も、この方法を使ったという記録が残っています。それは、清盛が、経ヶ島という人工島を作った時のことでした。

工事のときに、さまざまな障害が発生してしまったために、それが海神の祟りだとして、祟りを鎮めるために人身御供を捧げようという意見がでました。

この当時は、工事などがうまくいかなかった場合に人身御供を捧げるというのは、比較的頻繁に行われていたのです。これら、人身御供のことは「人柱」などと呼んでおり、今でもその言葉だけは存在しています。

今よりもずっと、身分の上下があった時代ですので、人柱を調達するのは簡単だったと思いますが、清盛はなんとか人柱を捧げないですむ方法はないかと考えたすえに、埋め立てに使う石のひとつひとつに、一切経というお経を書くという方法に気がつき、実際に実行した上で埋め立てたところ、無事に工事が終了したというわけなのです。

未来にまで経典を伝える

ちなみに1文字をひとつの石に書くのではなく、いくつもの文字を書く場合もあり、それは「多字一石経」と呼ばれていたようです。いずれにせよ、お経が書かれた石のことを「経石」と呼びます。

なぜ石に経典を書くようになったのかというと、弥勒菩薩が人間界に訪れる五十六億七千万年後まで経典を残すためだったといわれています。あまりにも遠い未来のことなので、身の回りでもっとも変化が少ない石に経典を書くということが考え出されたのでしょう。しかしながら、本来の用途ではあまり使われなくなり、いつしか清盛のように土地の加護をもとめたり、また、自分の極楽往生を願ったり、なにかを供養したりという御利益を祈願するための方法になったといわれています。

石が経年劣化しにくいというのは、イメージ的にもわかりやすいと思いますが、そこに経典を書いていた墨も、現在使われているインクなどと比べると非常に耐久性があるために、未来に経典を残すために墨と石を使ったという、昔の人たちの知恵は、科学的に見ても非常に理にかなっていたといえます。

ちなみに、現在でも、写経会などにあわせて一字一石経を行うところもあるようですので、興味がある方はそういった催しに参加してみてください。

COCORiLA編集部

96,378 views

サイトの名称であるCOCORiLAとは「ココロ+リラックス」を意味しています。そんな名称通り、心や身体を癒やしリラックスさせ、スピリチュアルな分野はもちろん...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。