古来から国家のために使われていた占い「亀卜」ってなに?

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斎田点定の儀で行われた亀卜

昨日、「斎田点定の儀」が行われました。こちらは、11月に行われる、皇室行事の中でも大きな意味を持つ「大嘗祭」に先だって行われたもので、大嘗祭で神々にお供えするお米を作る都道府県を選ぶというのが、その目的でした。

どうやって都道府県を選ぶのかというと、「亀卜」と呼ばれる古来から使われた占いが使われました。この占いは古代中国、殷の時代に成立したといわれています。こちらは、今から3500年以上前であり、日本に伝来したのは1300年前の奈良時代ということからも、いかに古くから存在しているかがわかると思います。

こちらは、単なる占いではなく、国家の方針を定めるための政治的に重要な行事だったといわれています。そのために、亀卜などの占いを専門で行う「卜部」という役人が存在していたほど。

同じように占いを専門にする役人というと、平安時代頃から勢力を強めていき、今でも人気のある陰陽師が思い浮かぶ方もおられるのではないかと思いますが、実は陰陽師の占いは比較的日常的なものが多く、国家の一大事については、卜部が亀卜で占っていたのです。

国家の一大事とはどんなものかというと、政治的な方針や、天皇の病気に関することが中心だったといわれています。今回の場合も、天皇の代替わりにあたって、初めての大嘗祭という、とても大きな神事のためというわけです。

亀卜の方法とは?

亀卜の方法は秘伝とされていますが、今でも亀卜の方法を受け継いでいる対馬の資料によると、ウミガメの甲羅に四角い窪みを彫り込み、さらに窪みの中には占いの記号を刻み、木の棒をそこに押し当てて焼くことで、ひびがはいり、そのひびの形で吉凶などを判断するというのが基本となっています。

今回の場合は、東京を中心として、東日本18都道府県と、西日本29府県をわけ、そこからさらに「斎田」を設ける都道府県が選ばれたということで、宮中に伝わる独特な占い方があるのかもしれません。ちなみに、結果としては、今回の大嘗祭で使われるお米が作られるのは、東は栃木県、西は京都府になったということです。

亀卜は、現在ではほとんど行われなくなっていますが、前述したように対馬では、1000年以上にわたってその伝統が受け継がれてきており、毎年のように1年の吉凶を判断していました。かつては、その結果を宮中にも報告していたのだそうです。

ある程度の大きさの甲羅が必要なことから、貴重なアオウミガメの甲羅を昨年のうちから調達していました。こちらは、特別に捕獲が認められている小笠原諸島に依頼して、なんとか手に入れたというものです。

小笠原諸島が特別に捕獲が認められているのは、古くから郷土料理として、アオウミガメを食べてきたという背景があり、今でも神社の祭事ではその煮物が振る舞われたり、お刺身などがおもてなしとして出されています。そういった意味では、1年前から依頼していたというのは、色々な面で配慮した結果といえるでしょう。

平成から令和へと移り変わることで、色々な宮中祭祀が行われていますが、今回の亀卜のように、そこには古くから伝わる伝統が多く秘められていますので、また機会があったら紹介したいと思います。

COCORiLA編集部

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