受け継がれた珍しい神事

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継承された赤米神事

1000年以上前から行われていながらも、継承者が途絶え、2006年からたった一人でかろうじて継承されてきた神事があります。そのために、神事がいつ途絶えてもおかしくなかったのですが、今年になって、その神事が無事に継承されました。

その神事とは、長崎県対馬市厳原町豆酘に伝わっている「赤米神事」。国選択無形民俗文化財にも指定されている、この神事の中心ともいえるものが「赤米」。こちらは古代米などとも呼ばれるもので、文字通り赤い色をしたお米のこと。古くから存在していたのですが、白米に淘汰されてしまい、現在では作っている地方も少なくなってきています。

おめでたいときにお赤飯を炊いてお祝いをする、というのは、日本人ならば、多くの方が知っていると思いますが、民俗学者の柳田國男は、お赤飯のルーツこそ、この赤米にあるのではないかと提唱しています。さらに、赤米神事は宮中行事でも最重要といえる「新嘗祭」のルーツでもある可能性があるといわれるほどであり、お米という日本人の主食を考える上でも重要な存在なのです。

赤米神事は、1回だけでなく、お米の生育にあわせて何度も行われるのですが、今年の2月には「頭受け」といわれる行事が行われました。こちらは、ご神体である赤米の入った神俵を次の家に渡すというものですが、今回は神事の継承という意味で、今まで一人で神事を守ってきた主藤公敏さんの長男である、直也さんがその重責を担うことになりました。

無事に頭受けは行われて、神事が継承されたわけですが、さらに赤米を植え、育て、収穫し、さらに今頃の季節には俵の中に赤米を入れて、神俵を作って家に吊すなどというように、行事は多く存在しています。それらの、行事をすべて無事に終わらせて、これからも未来へと向かって赤米神事が残っていくことを願っています。

赤米を食べてみませんか?

ちなみに、最近では赤米をはじめとした、古代米に注目が集まっており、健康のために古代米を積極的に取り入れる、という人が増えてきています。栄養素的にみても、通常の白米に比べて、カルシウムやカリウムなどといったミネラルや、ビタミンが豊富に含まれており、さらに、赤い色の原因となるアントシアニンをはじめとしたポリフェノールも含まれているのです。

今年は猛暑や台風が多かったために、赤米の収穫もいまいちだったようですが、もし、どこかで見かける機会があったら、今回紹介したような内容を踏まえた上で、食べてみるのはいかがでしょう?

COCORiLA編集部

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