エネルギーレスキュー

自分が、誰かや何かに脅かされるようなこと・・・身の危険を感じるような出来事に遭ったとき、無意識に自らのエネルギーを差し出してしまうと(相手の言いなりになる、反射的に状況に流される)、物事の収拾に少しばかり手間取ることがあります。
きちんとした境界線をつくる
Aさんは、人付き合いが下手で世渡り下手(に見える)知人を気遣って、忙しい合間をぬってはたびたび相談に乗っていました。中にはたいへんどうでもよい内容であったり、時間帯を問わずの連絡に苛立つこともありましたが、その思いを抑えての対応でした。
ところが、いつのころからか相手からの付きまとい行為に悩まされ、専門機関に相談するまでになってしまいました。
異性間を問わず、愛情とは必ずしも相手に優しく・・・柔和に接することではありません。
そして優しさとは、あえて厳しい態度をとることもあるわけで、つまり、いろいろな種類があるのです。
誤用するとそれはただの甘やかしになります。
また、意識・無意識関係なく自分の優柔不断さを誤魔化すものであったり、人に嫌われたくない、良く思われたいという、一種の気弱さや下心からくるものだと、それを敏感に察した相手からつけこまれることもあります。
どんな相手とも、それが例えプライベートなパートナーや自分の子供であったとしても、健全に関わるためにはきちんとした境界線をつくることをお勧めします。
つまり、どの程度まで関わるのかきちんと決めておくことです。
境界線を越えて関わると、相手を怠惰にしてしまったり、あるいは相手からコントロールされてしまうなど、結果的に関係が破綻してしまうことになります。
相手にコントロールされないためには?
ある日、Bさんは勤務先のお店でクレームの電話を受けました。
接客のベテランのはずのBさんでしたが、このとき、たまたまご自身の体調がすぐれなかったことと、会話の途中で突然怒鳴りはじめた男声に気が動転して対応が後手に回り、上司に救出される事態になりました。
また、それ以後しばらくの間、Bさんは対面はおろか電話でも男性に接客することができませんでした。
聞くところによると、肉体の根源的な(生まれつき持っているもの)恐怖は、「落下によるもの」と「大きな音によるもの」だそうです。
つまり、高いところから落ちることと大きな音には反射的に身構えてしまうということですね。
そしてそれ以外の怖いものは、体験や経験によるもので克服することも可能だといえます。
さて、話を元に戻しますと、誰もが予期せぬ出来事に驚きや恐怖を感じると、グラウンディングコードがすっぽぬけて自分軸がぶれてしまうため、すぐに冷静で客観的な判断や対処をすることが難しくなります。
ですから、Bさんのような状況になることは決して珍しくありません。
が、そのときに自分にできる精一杯をやったあと結果を委ねることと、相手の言いなりになったり物事を投げ出してしまうこととは違います。
例え自分の初期対応にミスがあったとしても、罪悪感などで相手の言いなりになったり自分をむやみに責め続けるなど自分のエネルギーを相手に渡すような言動をとると、相手はその力を吸収して巨大化し、こちらを自分の都合のいいようにコントロールしようとしますから厄介です。
こういう場合、意識的に下腹に力を込め、ゆっくりとした深呼吸を数回しましょう。
以前もお伝えしましたが、深呼吸は自律神経を意識的にコントロールする有効な手段です。不安や焦りに支配されているときはだいたい呼吸は浅く早くなっているので、それを意図的に変えることで落ち着きを取り戻そうというわけです。
そして、下腹に力を込めるのは抜けてしまったグラウンディングコードを仮止めする(きちんとグラウンディングするには別の手段を使いますが、今回は割愛します)有効手段です。
また、お水を飲むなどそれまでとはあえて違う肉体的行動を意図的に挟むことで思考の反復を断ち切ると、動揺はかなり鎮まります。
その上で解決策を練ったり、信頼の置ける人に相談するなどしてみましょう。
あなたを助けてくれる人は必ずいます。
内的感覚を信頼する
ところで、基本的に、どんなひとにも自分と同じく独自の意見、考えを持つ権利があります。
しかし、こちらがそれに全面的に従う義務はありません。
それに賛同するか否かの決定権を持っているのは自分だということを忘れないでください。
興奮している相手には下手になだめようとせず、静観を貫きましょう。
といっても、必ずしも同じ場所でそれに付き合う必要はありません。
落ち着いたときに意見交換をする旨だけ伝えてその場を離れてもいいでしょう。
大声で怒鳴らたり大きな工事音などに接していると、エネルギーフィールドにキズが入り、知らぬ間に他者のエネルギーが侵入しやすくなる(理由のない不安や不機嫌、不快な感情に支配されやすくなる)ので、その環境に長時間、あるいは多く接する場合には意識的にその修復を心がけてください。
できれば定期的に外に出て日光浴や森林浴をすることをお勧めします。
無理なようでしたら、そういうイメージを描いたり、明るめの色でエネルギーフィールドを覆ってみるとよいでしょう。
もし、Bさんのように急に大声で怒鳴りつけられるなどしたら、(特に電話など耳元での大声はダメージが大きいです)即座に物理的に距離を置きましょう。電話応対中でしたら、受話器と耳を離してください。
大声で怒鳴りつけられることは肉体的に暴力を振るわれることと一緒です。自分の身を守るためにその場から離れることはおかしいことや恥ずかしいことではありません。
そして相手が落ち着いた頃を見計らって、あるいは他の人に代わって対応してもらうなどしてください。
そしてもうひとつ。
実を言いますと、大声でなくても、相手側に明確な恫喝(どうかつ)の意図があると、そのエネルギーに飲みこまれる(コントロール下に置かれる)ことがあります。
少しでもそう感じたら、つまり相手の対応に疑問を感じたら、深呼吸して下腹に力を込め、相手にはこちらをコントロールする力はないこと、自分は決して無力ではないことを思い出しましょう。
自分の内的感覚を信頼してください。
つまり、何かへんだな、おかしいな、と思ったらそれ以上関わることは避けてください。
人物や事態を信頼することと無防備であることとは違います。
例え大多数の人が好意的な人物、あるいは楽観的な物事だったとしても、自分の感覚が「否」といっていたのなら、それを採用してください。
が、関わらざるを得ない場合は、しっかりと準備をして臨んでください。
社会生活を営む上では、天気が悪いからと言って勤めを休むわけにはいかないこともあります。
しかし、今現在悪天候である、あるいはその可能性があるのに、わざわざ薄手の服やおしゃれな服、歩きにくい靴で出かけることないでしょう?
その場合と全く同じです。
起こる出来事(悪天候)は避けられなくても、その程度(全身ずぶぬれになってかなり不快になるか否か)は変えることができます。
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