右脳派、左脳派診断に意味はなかった

癒やし

左脳派・右脳派

右脳派、左脳派という言葉を聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか? 右脳が優位ならば、感覚的でイメージ力が強く、左脳が優位ならば論理的で計算力が強い、といったようなものです。

このように右脳と左脳のどちらかが優位であることをチェックするための心理テストなどは多く存在しています。比較的手軽にできるものが多いということもあり、やってみたことがある、という方もいることでしょう。実際、筆者もいくつかやったことがあります。

一時期、脳科学が人気となったこともあり、右脳左脳判断はとても一般的なものとなりましたが、実は右脳派、左脳派といった区分には科学的な裏付けがないことがわかっているのです。

分離脳の第一人者でありノーベル賞受賞者も否定済み

2013年に、アメリカのユタ大学の神経学者であるジェフ・アンダーソンという人物が2年間にわたり、1000人以上の被験者を対象に脳の神経活動を観察しました。7000以上の区域に分けた脳画像を詳しく解析したところ、右脳と左脳の機能に個人差はないということが明らかになったのです。

右脳と左脳は、それぞれ機能を分担しており、それらを使っているときにどちらかの脳が活発になる傾向があることは事実ですが、人によって右脳と左脳のどちらかが優位となることはなかったというのです。

この研究は大規模かつ対象者も多いものであり、かなり説得力があるにもかかわらず、発表されてから5年たった現在でも右脳派、左脳派という考え方は根強く残っています。なぜ、これほど右脳派や左脳派というものが信じられるようになったのでしょう?

右脳と左脳がそれぞれ別の機能をもっているだけでなく、独立した認知システムを持っているという分離脳の研究は、発表された当時、世界的に注目を浴びました。実際に、その研究を行ったロジャー・ウォルコット・スペリーという人物はノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

このように世界的に評価された研究を元にして、発想を飛躍させたものが右脳派、左脳派診断というわけです。ちなみに、このような脳の活動を二分法にしてしまう傾向について、前述のスペリーは、脳の2つの領域は密接に協調しながら機能する傾向にあると語っています。つまり、分離脳の第一人者が右脳派左脳派理論が登場してすぐに、それを否定しているわけです。

ノーベル賞を受賞した第一人者が否定し、厳密な科学的研究が発表されても右脳派左脳派といった概念が消えないということは、私たちはそれだけ、自分を分類してくれるもの求めているということかもしれません。脳を鍛えるという番組なども人気ですが、脳というのは、バランス良く活用することが大切ですので、どちらかに偏ったり、自分は~派などと固定せずに柔軟に思考していくことがベストなのではないでしょうか?

COCORiLA編集部

37,828 views

サイトの名称であるCOCORiLAとは「ココロ+リラックス」を意味しています。そんな名称通り、心や身体を癒やしリラックスさせ、スピリチュアルな分野はもちろん...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。