5月5日の飾り付けにぴったりの神様

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移り変わっていく5月5日の飾り

5月5日は「こどもの日」。そんなこどもの日につきものといえば、鯉のぼりと五月人形。3月3日のひな祭りと対比されて、男の子の日というイメージが多いのですが、実は、本質的には3月3日も5月5日も同じものでした。

3月3日は人形に穢れを移して流すことで浄化を行っていたのですが、5月5日は香りの強い菖蒲などの薬草を使って悪い気を祓うものでした。そのために、本来は薬草を丸く固めて飾りをつけた薬玉を飾ったり、お互いに贈りあったりしていたのです。

この菖蒲が「尚武」に繋がることから、武家社会では縁起がいいとして、穢れを祓うことよりも、家の跡継ぎである男の子が武を高めることができるように、無事に成長するようにと祈願するようになったわけです。

そのために、薬玉はなくなり、鎧兜や鯉のぼりといった勇壮で立身出世をイメージさせるようなものが5月5日の飾り付けとして採用されるようになりました。そんな中、見た目は勇壮でありながら、魔を祓う力も兼ね備えている存在があるのをご存じでしょうか?

魔を祓い立身出世を助ける鍾馗

それが「鍾馗」。こちらは甲冑などの武具を身につけた恐ろしい顔をした男性の姿をしている神様ですが、元々は人間でした。かつて、中国で行われていた超難関の試験に合格して官僚となったものの、顔が怖かったために、謁見した皇帝に怖がられて、得た地位を剥奪されてしまうのです。

あまりの出来事に絶望し、自殺してしまったのですが、その要因ともなった皇帝が病の床についたときに、夢の中で自分に取り憑く悪鬼を鬼が現れて退治する夢をみました。夢の中で、悪鬼を退治する鬼に名前を聞いたところ「鍾馗」であると名乗り、絶望して自殺したものの、手厚く葬られたために、その恩に報いるために、天下国家の災いを祓う存在となったというのです。

皇帝が目を覚ますとすっかり病が癒えていたために、夢で見た鍾馗の姿を絵で描かせて、神として祀ることにしました。こうして、鍾馗は疫病除けの神、受験の神、邪気を祓う神として篤い信仰を集めるようになりました。

本来の5月5日の目的である悪い気を祓い、健康を求めるというもの、さらに近年の目的である尚武にもふさわしい鍾馗。それだけに、五月人形と一緒に飾られていましたが、徐々に忘れられてきてしまっているようです。

歌川国芳画『鍾馗』
( 出典:Wikipedia)

邪気を祓い、健康を守り、さらに受験の神として立身出世まで守護してくれる鍾馗。男の子がいるご家庭では、今年のこどもの日は、鍾馗の人形は難しいとしても、絵ぐらいは飾ってみてはいかがでしょう?

COCORiLA編集部

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