高橋裕子のコラム BORN TO LOVE #1

スピリチュアル

『自分を愛するって意外に難しい。
 でも、それがとても大切な鍵になる。』

長いあいだスピリチュアルな探求を続けてきた。
というと格好良いけれど、本当のところは私もただハッピーになりたくて、
「望む現実を創りたい」「充実した人生を送りたい」
そんな思いから、ひたすら学びと実践を深めてきただけ。

ありがたいことに、今では人様のためにもお役に立てるようになったものの、
まだ私自身は思いきりジタバタしていて、だからこそ毎日のように発見がある。
じわじわと気づいて「そうだったのか!」とかみしめるような思いの数々を、
このコラムでみなさんにシェアさせていただければ、何よりの幸せです。

なぜ安らかになれないのか

スピリチュアルな生き方とは〝変化と成長〟にフォーカスすること。
なので、いつも「現状はなぜこうなっているのか?」「原因は何なのか?」 と
自分の中の問題点を見つけては、手放していくプロセスの連続だ。

でも人間の心は複雑だから、まさに玉ねぎの皮をむくようなもので、
いくらむいてもキリがない。そして疲れ果てる。
ときには道があまりにも遠く、出口のないトンネルのような無力感に襲われる。

問題がはっきりしている時ばかりではない。
なぜかぐったり疲れる。頭がぼんやりする。気分がもやもやする。
エネルギー解放のスキルをいくら使っても追いつかない。
これは一体なぜなのか? 何が起きているのか? 自分の問題か?他人のエネルギーか?
懸命に分析したり、カードを引いたり、リーディングを試みたり。

これが他人事なら、探偵ホームズのように物事の原因を探っていくのは楽しいのだ。
なぜだろう? なんのため? 理由を知って解決に導きたい、という衝動こそ
リーダー(leader ではなく reader)の資質であり、
クレアボヤント、エネルギーワーカーの醍醐味だとさえ思っているけれど。

でも自分のこととなると別だ。とても冷静中立にはなれない。
だって「こうなりたい」「ああなりたい」「これはイヤだ」「あれはキライ」と
勝手な希望や期待があるから、仕方がない。人間なんだもの。

中立になれない限りリーディングはできないので、導きを求めてカードを引くと、
「分析癖から抜け出せ」「コントロールを放せ」と言われる。
「Let go(ゴチャゴチャ考えるのやめ!)」のカードがぴしゃりと(笑)

そして、ようやく気づいた。自分と戦っているから辛いのだ。
原因が判明しない苦しみと、解決したいのにできない苦しみ。
どんなに頑張っても不安はとれず、心配は解消しないから、
必死で自分をどうにかしようと戦うはめになる。
自分の心と取っ組み合いを演じるのは本当に疲れるし、
ポジティブになれないのも当たり前だった。

なぜ戦いになるのか。「この状態はよくない状態だ」と決めつけているから。
自分の一部を否定して、コントロールしようとしているから。

受け入れて、抱きしめて、愛と理解と感謝を向ける

本当は自分の中のどんな思考も感情も、全部とても頑張っていて、
どうにかして楽になろう、ハッピーになろうともがいているだけだった。
おびえている子供のように、やけになって無茶しようとしたり、
誰かに当たりたくなったり、メソメソ泣き出したり、でも悪気はない。
自分の足を引っ張りたくはないのだ。必死でもがいているだけ。
感謝こそすれ、憎む道理はない。

それに気づいたら、〝浄化〟の名のもとに古く汚れた不用品のように、
ぞんざいに扱って捨てることはしたくないと思うようになった。
「おまえのせいで私は苦しんだ」なんて犯人扱いはもうしたくない。
むしろ感謝して「ありがとう、もう楽になっていいよ」と手放したい。

心理学や宗教的なアプローチでも、エゴ=自我を悪者扱いすることがある。
まるで自分の中に悪魔がいるかのような言い方には、以前から抵抗を覚えていた。

自然を征服し、支配すべき対象に見てきた西洋の古い価値観にも通じる。
「エゴの声は無視しなさい、相手にしてはいけません」というのは
ただ見ないふりをして、さらに深いところに押し込めるだけだ。
抑圧したものはいつかどこかで発散を求めてくるだろう。

だから、どんなものも精一杯生きている自分の一部ときちんと認めて、
受け入れて、抱きしめて、愛と理解と感謝を向けることで昇華させたい。

…ここまでが長くなったけれど、
つまりそれこそが「自分を丸ごと愛する」、無条件に愛するということだ。
他人も自分も、人間ひとりを「本当に愛する」とは、
どの部分も否定しないで認めること、見てあげることだ。
それは甘やかすのとは違う。

生半可なことではないし、ある種の覚悟が必要だ。
そして苦しい変化の最中(さなか)には簡単ではないけれど、
辛抱づよくやってみると、時間差でふっと楽になる。
たぶん、そこからすべてが流れ出す。

高橋裕子

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横浜生まれ。射手座。A型。長年にわたり精神世界の書籍翻訳と、自己成長や癒しに関するセミナー・ワークショップ通訳で知識・洞察・経験を培う。そのかたわらエッセイ...

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