細胞に秘められた多くの謎、細胞は人を若返らせる要因となるか?

健康

様々な役割を持つ細胞

「細胞」といえば、私たち人間はもちろん、全ての生物が持っているものであり、身体を構成する基本単位ともいえるものです。「単細胞生物」という言葉があるように、細胞だけが、そのまま生命体とさえいえるわけですが、私たち人間は数百種類にも及ぶ、さまざまな能力を持った細胞で構成される多細胞生物です。

多くの細胞がそれぞれの機能をもっているために、活発に死と生産のサイクルを繰り返す細胞もあれば、1年に数回程度分裂する細胞、さらに基本的には再生せずに、加齢と共に減少する一方で、増加することのない細胞も存在しています。

ちなみに、失われた細胞を生み出す能力をもっているものが「幹細胞」と呼ばれるもの。近年ではこちらを利用して、怪我や病気を治すという「再生医療」に注目が集まっています。

再生医療によって、従来は難しかった病気の治療などが可能になるとされていますが、最近では細胞そのものを薬にしたようなものまで開発されています。そのものズバリ「細胞シート」と呼ばれる細胞を培養してシート状にしたものは、難病である拡張型心筋症を回復させたり、このまま研究が進めば、最終的には臓器を作り出すことも可能だと考えられているほどです。

細胞が若返りをもたらす

そんな多くの力が秘められた細胞ですが、まだまだ謎も多いのです。最近、東京大学の幹細胞治療部門で研究をしているチームが、高齢のマウスから採った細胞を、若いマウスに移植したところ、細胞が若返ったことが確認されました。

加齢によって、免疫をつかさどるリンパ球をつくる能力は落ちると考えられていたのですが、今回の実験では、1回目に細胞を移植したマウスには変化はなく、なぜかそこから、同じ条件の若いマウスに移植したところ、細胞が復活し、リンパ球をつくれる能力をもったのです。なぜ、2回目の移植で成功したのかは謎ですが、細胞が若返ることは確かなようです。

ちなみに、逆に若いマウスの血が、老いたマウスを若返らせたという事例も発見されています。こちらは、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の神経科学者が研究しているもので、若いマウスの血液を与えることで、その血液が老いたマウスの脳の酵素「TET2」の量を増加させることに関連している、ということを突き止めたのです。厳密にいえば、TET2という酵素を人工的に与えることで、脳細胞の生産が活性化されるということが明らかになったわけです。

人間の脳細胞だけが年を取っても増える

しかしながら、その一方で、年を取っても脳は、新しい細胞を生み出しているという研究発表もあります。なぜ、前述のマウスの実験と異なるような結論なのかというと、これは、人間以外の霊長類は、年を取るについれて脳細胞を新たに作り出す能力を失っていくからなのです。

なぜか、人間だけは脳内で細胞が作られているのです。しかしながら、血管などの成長は阻害されているために、新たな細胞が作られたとしても、若い脳と同じだけのポテンシャルを発揮するかどうかは不明なのですが、これから様々な研究が進んでいけば年を取っても若い頃と同じようなポテンシャルを発揮できるようになるかもしれません。

多くの謎が秘められた細胞。全てが解き明かされた時、私たち人間はまた違った段階へと導かれるのかもしれません。

COCORiLA編集部

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